さよなら、Teacher
「おい。
オレの連れに何か用か?」
ヒロだ。
ヒロが男の肩を掴み、にらみつけると、男は大きな舌打ちをして去っていった。
「ありがとう、ヒロ」
恵は安堵の息をついて、胸をなで下ろす。
「あんなナンパ野郎、ムシしてればいいんだよ」
ヒロの顔が険しい。
恵はシュンと肩をすくめてうつむいた。
「ゴメン、あれ、ナンパだったんだ…男の人に声かけられたのなんて初めてで…」
「まー、ヤツの気持ちもわかるけどね。
今日のメグ、めちゃくちゃ色っぽい」
ヒロはそう言って恵の手を取った。ヒロの顔に笑顔が戻っている。
恵はその笑顔にくぎ付けになった。
ヒロに、褒められると素直にうれしい。
「でもね、ヒロ。美容院にお洋服のお金、払うから」
「いいの。全部プレゼント。オレと一緒のときは、金の心配なんてしないで!」