転生令嬢は小食王子のお食事係

 翌日。
 私は、再び王子宮の厨房を訪れていた。
 今回もマリオンとエマが一緒だ。
「ではまずお掃除ですね! 厨房をきれいにすることはおいしい料理を作る上でとても重要ですから」
 いくらおいしい料理でも、汚い場所で作るのは衛生的によろしくない。
 王子宮の厨房は、あまり使われていないからか焦げや油汚れは少ないものの、代わりに埃が目立つ。一度掃除をしないことには使えるものも使えなかった。
 今日はシンプルなデザインのドレスをマリオンに選んでもらい、そのうえにエプロンをしている。掃除をするのだから、汚れてもいいような格好にしたのだ。
 掃除する気満々でいる私だったが、マリオンは困った顔でそれに待ったをかける。
「アイリーン様に掃除をさせるわけには……!」
「そ、そうですよ! 掃除なら得意なので任せてください……!」
 エマもマリオンに同調する。
< 123 / 215 >

この作品をシェア

pagetop