寂しがり屋の月兎
ちょっと気まずくて望は目を逸らした。

「ねえ」

たったその一言だけで、兎田は自分に視線を集める。

そろそろと目を上げると兎田が優しく見つめていた。

「俺、寂しかったんだよ」

「……? なにが……?」

「夏休み中会えなくて」

「……誰に……」

「望ちゃんに」

「……。それは、お互いの予定が……」

夏休み中、お互いなんやかやと忙しくて、遊びの誘いはあれど実現しなかった。
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