寂しがり屋の月兎
美味しそうだね、と兎田は笑う。

「玉川さん、作るの?」

三日月の問いに首を振る。

「私はフロアのほう」

「へー」

「……俺、行こうかなあ」

ぼんやり言うのは兎田だ。望は慌てる。

あんまり来てほしくない。

というより、ウエイトレス姿を見られたくない。

「え……と、来るなら、私がいないときにして……」

「なんで?」

「…………」

純粋な──多分純粋な質問に望は固まる。
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