寂しがり屋の月兎
望はしっかと頷いた。

自分の好きなことに関してなら、余裕で話に花を咲かせられる。

浮き足立って、喋りたくなるのを必死で堪えている。

さすがにそこまで我を忘れられない。

「望ちゃん、漫画好きなら、もしかして興味あるかなーと思って。そしたら絶対、二人で出かけたら楽しいからさ」

好きみたいでよかった、とはにかむ兎田の周りには、妖精でも飛んでいるのだろうか。

「だからさ、デートしよ?」

とはいえどうしてデートと言うのだ。
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