寂しがり屋の月兎
「なんというかこう、朔のこと、友だちとしてどう思う?」

「友だちとして……」

見るともなしに離れた場所にいる兎田を見ながら、今までのことを思い起こす。

ノートを見られたり、顔を近づけられたり、昼食を一緒に食べたり、デートに誘われたり、手を握られたり。

ここまで思い起こしてやめた。

赤くなった頬に手を当てて、深く俯くことになった。

「え、なに? どしたの?」

「いいえ、なんでもありません……」

心配そうに覗き込む三日月に、ふるふると首を振る。
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