キミの運命の人は俺じゃない
「ったく…さっきから赤くなったりにやついたり忙しいな亜沙美は」

湊が指を絡めて手をつなぎ、なかば呆れ顔で私の顔をのぞきこむ。

「ほんっとにわかりやすいなお前。隠し事出来ないタイプだな」

とくすくす笑い

「どうせ俺のタキシード姿が格好よくて思い出してるんだろ?」

「うっっ。なんか私ばっかり思ってることバレバレでなんか悔しい……。

いっいいもーん。
今日は虎太朗に湊の暴露話聞いちゃうから!」

「そんなもんあるわけないだろ」

「むっ…!
絶対あるし!今日聞けなかったら他の人に聞いちゃうんだから。
例えば、師長とか、師長とか師長とか!」

「それだけは勘弁して。
あの人ある意味知りすぎてて何を暴露されるのか怖いから」

そういってぎゅっとてをにぎると

「亜沙美のドレス姿綺麗だった。
式が待ち遠しい。好きすぎてヤバイ」

とさらりと言われ私の顔は一瞬で真っ赤になった。

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