拝啓 元カレ上司サマ
パーティーから1ヶ月。
今日も今日とて、麗香を射止めようとする社内外の複数の男性から、お誘いを受けている。
「本当に、どうして私なのかしら?」
ウンザリしながら麗香が愚痴をこぼすと、若い後輩清乃が悔しがって言った。
「麗香さんばかり、ズルイですウ~。もういっそのこと、どなたかとお付き合いしちゃったらどうですか?」
清乃は受付業務にも慣れ、余裕が出てきたのだろう。
麗香にとっては、余計なお世話なことを、時々勧めてくる。
煌太との未来が交わらないと分かった時点で、暫くの間、恋愛、況してや結婚なんてしたくないと感じている。
今は、仕事を懸命にこなして、心の隙間を埋めるしかないのだと、強く強く思った。