拝啓 元カレ上司サマ

「どんな顔も可愛いね。一年ぶりだから、嬉しいよ」

相変わらずの笑顔で、このイケメンにみんな騙されるのねと、麗香はタメ息を吐く。

そして突然真顔になった煌太が、麗香に謝罪の言葉を口にする。

「あの時は本当にゴメン。でも、言い訳もさせてもらえなかった俺のことも考えてよ」

そう言われても、悪いのはあんたでしょと言わんばかりの口調で

「言い訳なんか聞きたくありませんから」

と、素早く部屋を後にした。



< 17 / 496 >

この作品をシェア

pagetop