拝啓 元カレ上司サマ
崩壊

曖昧な関係


優希との楽しかった日々が遠い昔の出来事のようだと、煌太は書斎に籠って
様々なことを考える。

麗香のこと、優希のこと、両家の家族、友人知人、会社の上司や部下のこと。

結婚式の数日前に記憶を取り戻した日から、何とか煌太は優希との人生を受け入れたはずであったが、何ヵ月が経ってももやもやが消えないでいた。

そのせいで、夫婦とは言い難い優希との関係が、随分と不安定なものになっていることは理解している。

しかしながら、懸命に家事をしたり、話し掛けてくれたり、職場での配慮も良く出来ている優希に対して煌太は、かねがね心苦しく思っていたのだ。









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