拝啓 元カレ上司サマ

新しい気持ち


(煌太、大丈夫かな…心配)

そう言えば、課長のことを煌太と呼び捨てにしていたと、今さらながら気が付いて、ざわめき始めた胸をどうしようもなくて、何とか押さえ付けた。

「早く会社に戻らないと」

病院の正面玄関でタクシーに乗ると行き先を告げ、目を瞑った。






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