Spring -盗撮-
「ですが神野さん。奴が盗撮犯である事はまず間違いありません。
犯人を目の前にして・・我々は・・!」
「お気持ちは分かります。
後はこちらにお任せください。」
村上はどういう手段を使って盗撮を実行していたのか。
このヤマの最大の鍵はそこだな・・。
『神野さん。』
!!?デジャブかよ・・。
左耳から聞こえる声にまたビクッとしてしまう。
・・これも慣れるまでには時間が掛かりそうだ。
「なんですか?」
『1つ小川捜査官に確認したい事があります。』
「どうぞ。」
『そもそも鉄道警察の皆さんは、なぜ村上氏が容疑者と考えたのでしょうか?』
・・・あ、確かにその通りだ。
俺達に送られてきた報告書には、
“捜査を進める中、マル被と思われる人物を特定”としか記載が無かった。