あなたが私を忘れても、私はずっとあなたを忘れない
介護の世界は、側から見る以上に大変な仕事だ。オムツ交換や移乗にとても体力を使う。

今日は日曜日。今日は家族全員で家の大掃除の日だ。

おばあちゃんがいると、どうしても掃除に集中できず、細かいところまで掃除ができない。だから、おばあちゃんがいないうちにしてまうのだ。

私はおばあちゃんの部屋にそっと入る。あの後、お兄ちゃんが部屋を片付けてくれたようで、見た目はきれいだ。

しかし、少し時間が経つと、タンスの中に汚れた下着や食器が入っていたりするので、タンスの中もきちんと見なければならない。

おばあちゃんの布団が入っている押入れを開ける。その時、奥の方に少し大きめの箱が入っていることに気づいた。

「また下着を隠したのかな…」

私はそう言いながら、箱に手を伸ばす。箱は思った以上に軽い。何が入っているのか、ゆっくりと箱を開ける。

そこには、たくさんの便せんが入っていた。何か書かれている。私は箱をひっくり返し、中身を読む。
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