稲荷と神の縁結び
昼食も済んだ正午過ぎ。
一息ついた私は、部屋でゴロゴロしながら雑誌を読んでいた。一応、今後の参考になりそうなファッション誌。

「おーい、こは!手伝って」

ノックもせずに部屋に入ってくるのは‐うちの大切な跡取り様。兄の圭吾こと圭ちゃん。
三十二歳の、まぁ見た目は至って普通の人である。私は圭ちゃんとよく似てると言われる。

「車出して。ちょっと遠い」

「出張?」

「まぁ似たような感じ。普通の服で良いから」

圭ちゃんは週末神主ということもあり、出張でご祈祷やお祓いに行くことがよくある。今日も午前中は出張していた。


「装束いる?」

「俺は一応持ってくけど、こはは要らない」

「どういうこと?」

「後で言うから。とりあえず準備して」

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