雨の日の夜、決して交わることない私たちは出会ってしまった
「美愛、家まで送る。」
「え、いいよ。歩いて帰る」
「馬鹿かお前ここどこかわかるのか?それに怪我人だろ。」
「美愛ちゃん遠慮しなくていいからね?素直に送ってもらいなよ。」
本当に申し訳無さすぎる。
蓮くんって無愛想に見えるけど以外と優しいよね。
「じゃあ、お言葉に甘えて。ありがとう。」
「あぁ。」
「蓮、バイクか?」
「あー、いや歩いて送るよ。天気悪いし。」
「そか。気をつけろよ。」
「あぁ。行くぞ美愛。」
「うん。じゃあ奏さんさよなら。」
きっともう会うことはないんだろうな。