キライが好きに変わったら、恋のリボン結んでね。
 宙斗くんの声と、ドーンッというけたたましい音が同時に響く。私たちは顔を見合わせて笑うと、そっと唇を重ねた。

 閉じた視界の中に、うっすらと点滅する光を感じる。 今は真っ暗な空に、赤や緑といった鮮やかな花が咲いていることだろう。

 花火を見に来たのに、今はきみのことしか見えない。ただ、きみを感じていたいと思う。

 ちなみに、きみが言おうとした言葉の続きだけれど……。私には宙斗くんの言おうとしたことがわかるよ。だって、私も同じ気持ちだから。

 打ちあがる花火に照らされながら、触れ合う唇が離れたら。私はきみの代わりに、未来を約束する言葉を紡ごう。

――宙斗くん、これから先もずっと一緒にいようね。                  

                                        END.

< 178 / 178 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:21

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

記憶の中で生きる君へ、この空に誓う
涙鳴/著

総文字数/102,646

恋愛(純愛)279ページ

表紙を見る
表紙を見る
異世界ニコニコ料理番~トリップしたのでお弁当屋を開店します~
  • 書籍化作品
  • コミック掲載中
[原題]ニコニコ弁当届けます! 自分探しの異世界行脚
涙鳴/著

総文字数/115,087

ファンタジー204ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop