*SOUZI*
ある日



「なぁ 総司」

「ん?」

「光の刀… どうだった?」


それは、持った心地?切れ味?
それとも… 世間の噂?


沖田が慎太郎を見つめた


「どういう答えを期待してるのか
意図がわからない」


普段、口数が多い方でない沖田なら
それらしい答えを適当に出したが
慎太郎とじっくり話さなければと思った


「総司だから話すけど…
刀には、光が徳川家定様の実子だと
何かしらの印があるらしいんだ」

「その話、知ってる
でも、どちらも分解して中まで見てるけど、なぁーんにもなかったぞ」

「…何も?」

「ああ」

「俺は、徳川家定様の実子を守る事が任務で、それが光だと確信している
印がないなどと、そんなこと
あるはずがない!」


< 105 / 138 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop