*SOUZI*
「俺は、嘘ついてない
本当になかったんだ」

「そうか…
単なる噂ではないはずなんだがな…」

「慎太郎は、実子を守れと命を受けたのに、それが誰か具体的に言われなかったのか?」

「……自分の目で探せと言われた」

「誰から?」

「父上だ」

「もし、光が実子だとして…
家定様とどなたの子なんだ?」

「え…?」

「は?」


やはり、慎太郎は単純だ
沖田がため息
父親に言われ、信じていただけで
何一つ確証は、ないらしい


「お前… 今まで光とそういう話をしなかったのか?」

「ああ」

「あっそ…」


聞いても無駄な気がしてきた


「あれ?慎太郎?」

「なんだ?」



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