偽のモテ期にご注意を
「こんばんは」
少し息を切らしながら挨拶をする置鮎は、少し疲れた様子だ。
『珍しいわね。何時もキッチリと隙が無いのに』
「こんばんは。お疲れ様です」
「今日は早く終わられたんですね」
徐(おもむろ)に沢城の隣に座る。
「えぇ、と言っても、後輩に追い出されたので、仕事の持ち帰ってて・・・」
「置鮎君いらっしゃい。何飲む?」
「マッカランを。沢城さんは?」
「ごめんなさい、持ち帰りの仕事が気になったんで、そろそろ帰ろうかと」
「じゃぁ俺が飲み終わるまで、待って貰えます?」
「えぇ。」
出されたマッカランをかなりのハイペースで喉に流し込む置鮎に驚いているうちに、飲みきってしまった。
「大丈夫?」
「ちょっと無理しました」
微かに笑うその顔に、ほんのりと朱がさしている。