偽のモテ期にご注意を

「!」

現状に気付いて、慌てて起き上がり、沢城を見る目は、驚きに見開かれていた。

「具合は大丈夫?」

「え、えぇ。すみませんでした」

「?具合が良くなって良かった」

嬉しそうな顔をする沢城に、戸惑いを隠せない。

その後、タクシーから降りて部屋に行くまでも、何も言わずに沢城の後をついて歩く。

『やっぱりまだ具合が悪いのね』

先に入って置鮎を招き入れるように手を取って、リビングへ連れて行く。

「やっぱりまだ体調が悪いんじゃないの?」

そっと、頬に触れてみるが、特に顔色が悪いわけでも、火照っているわけでも無かった。

『熱があるとか?』

ぼんやりとしたままなのを良い事に、今度は額に手を当てて熱を測ってみる。

『熱は無いわね』
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