東大寺 瑠璃子
お美偉の方の部屋の前まで来ると、楽しそうに話すお美偉の方と上様の声が聞こえ怒り心頭の秀姫様。瑠璃子姫の前で気を失うふりをして倒れました。
瑠璃子姫は即秀姫様を抱きとめ。
「秀姫様!秀姫様!!誰か!!来てください!!」
その言葉を聞き上様は、自分が秀姫に会いに行かなかったからだと思い心配して部屋の外へ急いで出ていきました。
「あ、上様!!(ふんっ!どうせ芝居でしょ!?秀姫め!私の上様を横取りして・・・!)」
お美偉の方は上様が心配して出て行くのを怒り心頭で見ていました。

「秀姫!!」
「上様・・・!!」
抱き合う2人を見て瑠璃子姫は安心しました。
そして瑠璃子姫がお美偉の方様の方を向くと睨まれ、瑠璃子は一気に頭に血がのぼり睨み返しましたが冷静にならないといけないと思いほほえみました。
お美偉の方様は瑠璃子姫を手強い腹黒女に違いないと思いました。
「上様、秀姫様のお部屋に来ていただけますか?」
上様は瑠璃子姫の美しさにときめいてしまいました。秀姫様はすぐに上様の気持ちに気づきうれしくなりました。
「行く。そち、名は何と申す?」
「瑠璃です。秀姫様のため、上様のため、身も心も捧げます。」
そう言ってほほえむと上様と秀姫様はすっかり瑠璃子姫のことを大好きになってしまいました。
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