偽装結婚ならお断りです!? ~お見合い相手はイジワル社長~
お見合いの日に始まった偽装恋愛。いつまでと決めていたわけではないけれど、終りが来ることがわかっていた恋。真史さんに彼女がいることを知ってしまった以上、彼の隣は私の居場所じゃない。
なんて、そんなこと、真史さんがいちばんよくわかってることじゃない!
勝手なことばかり言う真史さんに、ふつふつ怒りが湧いてくる。
「誰がなんと言おうと、俺の彼女はお前だけだ」
まだ言うか! 少しは私の気持ちも考えろっ!!
堪忍袋の緒が切れる。
抱かれている体からありったけの力を出して腕を取ると、真史さんの首根っこを掴んだ。まさかの私の行動に、真史さんは目を丸くしている。
「もとはと言えば、彼女がいるのにお見合いなんてする真史さんが悪いんじゃないですか!」
百六十センチにも満たない身長の私が、百九十センチ近くもある高身長の真史さんの首根っこを掴んだところで子供のお遊び、何の効果もないけれど。私だって言うときは言うんだから!
興奮気味に鼻をふんふんと鳴らす。
「麗華は……三浦は彼女じゃない」
「え?」
思ってもみなかった発言に、首根っこを掴んでいる手の力が緩む。真史さんの言った言葉の意味がわからなくて、呆然と彼の顔を見つめた。