皇帝の胃袋を掴んだら、寵妃に指名されました~後宮薬膳料理伝~
博文さんまでも頭を下げる。
「まあ、食ってやるぞ」
そして……最初に食べ終わった玄峰さんが少し偉そうに言うと「玄峰!」と博文さんがたしなめている。
「麗華さん、玄峰の分はもう作らなくていいから」
「劉伶さま、それはないだろ。うまかったよ。お願いします」
今度は素直に首を垂れる玄峰さんは、ちょっと照れ屋なのかもしれない。
「私でよければ」
そう答えると、劉伶さまが満面の笑みを浮かべた。
「それじゃあ、部屋を準備しよう」
「部屋?」
劉伶さまがなにを言っているのか理解できず首を傾げる。
「ん? 住み込みだよね。そうじゃないと朝飯も食えない」
「す、住み込み?」
たしかにこの宮殿は立派で、部屋なんていくらでも余っているだろう。
私の住むぼろ家よりずっと快適だ。
でも、ここに住むなんてありえない。
「あれ、違うのか」
あからさまに肩を落とす劉伶さまを見て、少し申し訳ない気分になる。