皇帝の胃袋を掴んだら、寵妃に指名されました~後宮薬膳料理伝~

きっと博文さんの言う通りだ。


「私たちは劉伶さまを守りたい。だから相手が誰であろうと疑うことから始めます。玄峰がいち早く粥を口に運んだのも、そのせいかと」


そうか、玄峰さんはあんな言い方をしながらも毒見役を買って出たんだ。


「ただ、あなたが自ら毒見役をと言いだしたのには私も驚きました。そして、劉伶さまの人を見る目は正しいのかもしれないと。麗華さん、これからもよろしくお願いします。ここを頼んでもいいですか? 部屋の準備を手伝ってまいりますね」


博文さんはそう言い残して厨房を出ていった。


劉伶さまがそこまで信じているのだから決して裏切るなと、牽制されたのかもしれない。

頭の切れる文官なのだから、今の発言にいろいろな意味を込めているに違いない。

と言われても……。
毒なんて扱ったことすらないし、もちろん劉伶さまも博文さんも玄峰さんも殺めるつもりなんてない。
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