皇帝の胃袋を掴んだら、寵妃に指名されました~後宮薬膳料理伝~
「正直、麗華さんのことを信頼していいものか迷いました。でも、劉伶さまは麗華さんは悪い人ではないと言い張るんです。市場で会った男性の話をしたからかもしれませんが」
超さんのことだ。
「それに、食べ物を薬として扱う人が毒にはしないと。それでも、毒を盛られた経験がありますので慎重にと話したのですが、麗華さんの目は濁っていたか?と私に聞くんです」
私の、目?
「たしかにあのときの男は、どこかおどおどして瞳が曇っていました。劉伶さまはそれにいち早く気づき、毒だと見破ったのでしょう。でも麗華さんの瞳はたしかに澄んでいた」
震えていたなんて言っていたけれど、嘘をつく目がわかったのかもしれない。
「そうだったんですね」
いつの間にか器を洗う手が止まっていた。
「失礼を承知で申します。劉伶さまはいろいろありましたので、刎頸の友が欲しくてたまらないのだと思います。四六時中誰かを疑って暮らすことに疲れているのでしょう。だから麗華さんのことも盲目的に信頼しようとしている」
「はい」