皇帝の胃袋を掴んだら、寵妃に指名されました~後宮薬膳料理伝~
「陳皮とゆり根をつけたお酒です。ひと月ほど熟成してからお召し上がりください。陳皮は新陳代謝を促すので毒の排出にも役立ちますし、ゆり根は不眠に効果があります」
「へぇ、楽しみだ。こっちは?」
今度はその隣を指さす。
「こちらは高麗人参と棗のお酒です。疲労回復にいいんです。これも熟成させなければなりませんが」
「麗華さんは本当に物知りですね」
博文さんが感心しているが、村の人たちの手当てをしていて徐々に身についた知識だ。
「博文。馬が駆ける音がする」
「玄峰ですね。失礼します」
私にはなんの音も聞こえないが、博文さんもわかったらしい。
「玄峰さんはどちらに?」
「えーっと、友人のところ?」
「友人?」
三人だけでひっそりと暮らしていくのかと思っていたので、少し意外だった。
けれども友がいるのはよいことだ。
それから筍のあく抜きをしたり、いんげんを切ったりしていると、劉伶さまは「手際がいいね」と褒める。