皇帝の胃袋を掴んだら、寵妃に指名されました~後宮薬膳料理伝~
食材に気を配るのも大事なことだが、まずはおいしくいただくということが大切だ。
厨房に向かうと、食材を運んでくれた博文さんだけでなく、劉伶さままでついてきた。
「俺が麗華を迎えに行くと言ったんだけど、博文が過保護で許してくれなかったんだよ」
「当然です。劉伶さまが来られるなら、私がひとりで来ます」
あなたは毒にあたっているのよ?
「なんだ、皆優しいんだな」
「わかっているなら、おとなしくしてください」
博文さんにピシャリと叱られた劉伶さまは、先ほど出した舌をもう一度ぺろりと出していた。
「見学していい? ほら、麗華がいないときは自分たちで作らないといけないし」
「体はつらくありませんか?」
「うん。こんなに調子がいいのは久しぶりなんだ」
たしかに頬に赤みがさしているし、大丈夫かな。
「わかりました」
「うん。ね、これは?」
彼は陳皮ゆり根酒を指さす。