180センチ以下は認めない


旅行当日

私は、10時前に仕事を片付けて、帰宅。荷物を準備し、仮眠をとる。

15時に翔が迎えに来てくれて、車に乗り込んだ。

ラフな格好でいいよ。と言われたが、外でデートすることがほとんどなかった私は、ちょっとかわいくしたいと、白のサマーニットにさわやかなブルーの膝丈(私が着ると膝上にはなってしまうが)のフレアスカートにしてみた。足元は、歩きやすいようにスニーカーだけど。

『着いたよ。下に降りてこれる?』と、翔からメールが。

ダッシュで、下に行くと、黒のワンボックスが止まってて、助手席のドアのところに翔が立っていた。

「お待たせしました。お迎えに来てもらってありがとうございます」

「・・・」

なぜか、目をさらされた気がする。

「ん?翔?どうしましたか?」

「いや、ごめん、あまりにも、恰好がいつもと違ってかわいかったから」

「えっ?かわいいって。恥ずかしいです。スカートダメでしたか?」

「ダメじゃないけど、そのきれいな足、みんなに見せるのが」

「きれいって・・・」

2人で、顔を赤くしてる私たちって。

「さ、車乗って。行こう」

急に話題を変えて、私を車に乗せ出発。



「翔、今日はどこに連れていてくれるんですか?」

「内緒だよ。でも、2時間くらいで着くから、寝てていいよ」

「寝ませんよ。しっかり寝ましたし、翔とドライブです。もったいなくて寝れません」



って、言っていたのに



「あや・・・あや・・・着いたよ。起きて」

「ん~・・・えっ?あれ、私・・・寝ちゃってました?」

「うん、かわいい寝顔見ちゃったよ」

「あ~せっかくドライブだったのに・・・」

「いいよ。当直忙しかったんでしょ。」

「ほんと、ごめんなさい・・・」



車から降りると、そこは、有名な温泉街。

「わ~温泉だ。久しぶりです」

「俺も、久しぶり。ゆっくりしようと思ってね」

「ありがとうございます。うれしいです」
< 63 / 65 >

この作品をシェア

pagetop