180センチ以下は認めない
旅館は、老舗の高級旅館。通された部屋は離れになっていて、部屋には露天風呂がついていた。

「綾、一緒に入ろうね」

「えっ?一緒に?ムリムリムリムリ・・・」

「ダ~メ絶対一緒に入るからね」

「ムリです~」

「まあ、とりあえず、温泉街ちょっとブラってしてくる?夕飯までに時間があるから。」

「そうですね。さ、行きましょ行きましょ」

露天風呂の方を見ないように、ダッシュで部屋を出る。



温泉街を手をつないで歩く。翔と手をつないで歩くのは、大好きだ。

翔のあったかい手に、くるまれてる感じでとても幸せな気分になる。

「温泉まんじゅう食べる?」

「今、おまんじゅう食べちゃって夕ご飯食べられますかね~」

「別腹だろ?」



2人で1つの温泉まんじゅうを買ってはんぶんこする。

ほかほかでおいしい。

「おいしいですね」

「うん、おいしい」



2人で、手をつないでゆっくり見て回る。

お土産屋さんをのぞいたり、いまどきの雑貨屋さんなんかもあってとても楽しい。

「そろそろ、旅館戻ろうか。夕食の前に温泉入りたいでしょ」

「温泉!でも、一緒は・・・」

「とりあえず、大浴場に行こうか。どっちも堪能したいでしょ」

「はい!」



手をつないで旅館に戻る。

浴衣を持って、大浴場へ。

「俺の方が先に上がるだろうから、部屋で待ってるよ。綾はゆっくししてきていいからね」

「はい、じゃあ、後で」
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