天然お嬢様の恋はどこまでもマイペース
爽子さんとのお見合いから約2ヶ月。
週に何度か食事に行き、時間が合えば週末に出かける。
そんな穏やかな時間。


トントン。
「社長」
返事も待たずに一颯が社長室の入ってきた。

あれ?
表情が険しい。

「大丈夫ですか?」
二人きりしかいないのに、珍しく敬語。
これって、機嫌が悪いときの一颯。

「午後からの打ち合わせ、まだ資料の最終OKが出てないと聞きましたが」
どういうことなんだと、聞いている。

「大丈夫だ。追加データを加えたかっただけだから」
「何か手伝いますか?」
「いや、あと20分でできる」

ふーん。と、不満そう。
何か言いたそうだ。
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