ヴァンパイア†KISS
デュオの胸をふらりと離れてユーゴの正面へと歩き出す。

「…カレン!?何をする気だ…!!」

デュオが後ろからわたしの腕をつかんで引き寄せる。

わたしは、金糸の髪を揺らしながらにっこりと微笑んだ。

「デュオ、これしかないの。きっとまた、会えるわ……100年後に」

「カレン…」

「ヴァンパイアにとって100年なんて、すぐよ。そうしたらまた……キスをして。デュオ、あなたにしかできないエクスタシーに溢れたヴァンパイアキスを」

デュオのバイオレットの瞳が揺れる。

困惑と、とまどいの表情。

続けて何かを言おうとしたデュオを振り切ると、わたしはユーゴに向き直った。

銀色の髪を両手で掻き毟って苦しむユーゴに、わたしは毅然と言い放つ。

「ユーゴ、わたしのシエルからもらった月の力を全てあなたにあげるわ。そうすればあなたはもっと強くなれる。そんな量のエクスタシーに耐えられなくなることもないでしょう」

「……ぐ…うぉおお……」

何かを言いたげにわたしを見つめるユーゴにさらにたたみかけるように。

「来なさい。わたしと共に……。そうすればわたしのこの金糸の髪も、バイオレットの瞳も、エクスタシーの詰まったこの血も、全てあなたのものだわ」

そう言った瞬間、ユーゴのバイオレットの瞳が一瞬光を帯びざわめくのが見えた。

それを確認すると、わたしはヴァンパイア・キスの出口に向かって歩き出した。

「カレン!!」

「カレン様!!」

デュオやウルフ、そしてブルースの声を聞きながら、ユーゴが自分を追って歩いてくる気配を確認し歩き続ける。




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