運命の恋~もしもあの時・・~
「えっ?あ、えっ?か、お…かおりさんだよね?」

???
かおりさん?

「あーーー!!!」

いきなり叫んだかと思ったら私の肩を満面の笑みで掴んだ

「あ、この部屋、あの、ち、ち、」

興奮している様子で何を言いたいのか全くわからない

「田邉さん?頭痛い?救急車呼ぼうか?」

必死で頭を横に振っている。

「か、かおりさんだよね?変なこと聞いていい?かおりさんって俺と結婚してる?」

あっ!私、人そのものが入れ替わるのかと思ってたけど中身っていうのかな?心だけが入れ替わるんだ!!

私が察した事が伝わったのか田邉さんニコニコしながら部屋を見渡している。

「俺の部屋、久しぶりだよ。きっとかおりさんにも迷惑かけたんだろうね…ごめんね。」

自分が一番大変だっただろうに私に頭を下げている。
「ううぅ…。」
私は胸がいっぱいで涙が溢れ嗚咽をもらしながら首だけ横に振る。

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