運命の恋~もしもあの時・・~
「でも、ちゃんと元の世界に帰ってきたのかな?何かが微妙に違ってたりして…」

ハッと何かに気づいたように私に向き直る

「千秋、夏川千秋って知ってる?あいつ今どこにいるんだろう?」

私は勢いよく頷く

「夏川くんは昨日から確かオーストラリアに出張に行ってるはず、早く知らせないと!」

「千秋って、恋人とかいる?背が高くてガッチリとした感じのヤツ…」

ん?田邉さん?

「はい、背が高くてガッチリ体系のフフっ」

つい、言いつつ笑ってしまった。
自分のことをそんな風にいうなんて。

「そっか、いるのか…そいつとはいつから付き合ってるんだろう?俺がいなくなってから?」

「えっ?田邉さん?スイートテンって言ってましたよ??えっ?まさかまた違う田邉さん?」

お互いにすごい瞬間に立ち合ったことで興奮している…

「落ち着こう、この世界の夏川くんは田邉さんとお付き合いして事実婚的な感じだけどプロポーズしあった仲だと聞いてます。そして、記念のエンゲージリングも作ってました。内側にダイヤモンドが入ったやつ!」

「うぅ…良かった、俺の世界だ!指輪は?受け取ったかな?あんなに楽しみにしてたのに…こんなに遅くなってしまった。」

そうだよね…本当なら半年前に幸せいっぱい受け取るはずだったのに…

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