潔癖症な彼の素顔

「皆、台本に目を通した?そしたら、一通り流れをやるよ!」


蓮沼さんの指示の元、皆が動く。


え、えぇ!?い、今から!?


急すぎるよっっ、心の準備がっ、、、。






すると、どんどんどんどん話が進んでいく。









「マリア姫!助けに来た!」


さすが、葉山君。




「あっあ、あ貴方は、だだだ誰!?」





「ストップ!ちょっと、梓ちゃん!噛みすぎ…最初もそうだったけど、ここは大事なところだよ」


蓮沼さんはナレーターで、話が進まなくてイライラしてる…。




「ご、ごめんなさいっ」


「もー、あずったら〜緊張し過ぎ〜」



だ、だって、、、。


「これじゃあ、本番まで間に合わないよ」

蓮沼さんだけじゃない…みんなに迷惑かけてる。


「…ごめんなさい」


「まあまあ!何とかなるよ!な?秋!」



「……」

何かを考えるてる葉山君。
ほんと、迷惑かけっぱなしだな…私。



「そうだな。…ん、本番前の予行練習までには西谷さんを何とかするよ」


ん?


「葉山君が言うなら…」


蓮沼さんは葉山君に弱い…。




「秋、何とかするってどうするんだ?」


「まぁ、任せてよ。西谷さん、今日から俺と2人で放課後練習ね」




「えっ」


「嫌とは言わせないよ?」





「ぅ、はい」



どんな練習だろ…。怖い…。







「…やっぱり葉山はSよね。あずがより子犬に見える…」


「まぁ、秋はそうだろうな」



「分かってるのね、虎」


「お前もな、豚」







出来ない自分が悪いけど…


放課後どんな練習をするのかな。





不安…。


あ、葉山君に対してじゃなくて、自分が。













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