Love EaterⅡ


ソルト本人も、流石に…魔混じりだから治るってレベルじゃねえな。と、綺麗に塞がる事さえ諦めた溜息と失笑を漏らしているのだ。

そんな刹那。

「さあって。…どうする?殴る?磔?ああ、魔女らしく火炙りいっとく?」

響いてきたのはそんな六花の声音。

しかもにっこり嬉々とした笑みで指をバキバキ鳴らしながら物騒な言葉を綴り魔女を凄んでいるのだ。

そんな姿には魔女だけでなくソルトもドン引いて口元をヒクつかせながら飛び起きてしまう。

だって、六花だ。

他の誰でもない六花だ。

冗談だろう。なんて甘く見た傍からガチにそれをやってみせる六花だ。

今だってまさに飛び起きて正解とばかり、慌てて捉えた六花は既に無力の魔女ににじり寄って、更にはボッと炎の塊まで掌の上で揺らしてみせるのだ。

それには流石に言葉より早くソルトの制裁が六花の脳天を直撃した事は言うまでもなく。

遅れて、

「んなぁぁぁにしとんのじゃぁぁ!てめえはぁっ!!」

「いったぁぁぁい!何すんのさ!?」

「こっちのセリフじゃボケェッ!!何サラッと時代遅れで残酷な極刑ショウを始めようとして……って、六花!?」

「今度は何っ!?肩っ!掴み方痛_」

「お前、その目どうした!?」

「ふへっ!?目っ!?」

いつもの怒号が響いたのなんて束の間。

抱いていた呆れや怒気は視界に捉えた六花の異変にあっさり崩れて消えてしまったのだ。

ただ、その異変に気付いたのはソルトばかりで、六花本人は何の事だと不満気にソルトを睨み返しているのだが。

ソルトからすれば異変も異変。

別に怪我をしているだとかそういう事ではないのだ。

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