虹色シンデレラ
「珍しいな」

「何が?」

「いつもクールな哲翔の感情が駄々洩れだぞ」


やかましい。

そうさせたのは誰なんだ。と言いたくて言葉を飲み込んだ。


「俺も驚いたぞ。祐介が虹子の友達だったとはな」

「まあ、たまたまだ」


すでに何杯かめのグラスを空けているらしい祐介。

少し顔を赤くして、楽しそうに俺を見ている。

一方、俺はまるで楽しくない。


「ずいぶん不機嫌そうだな」

「まあな、婚約者に近づこうとする奴がいるから」


「そんなもの、近づく隙を与えるのが悪いだろう」

「祐介、お前・・・」


俺は本気で睨みつけてしまった。
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