虹色シンデレラ
「1人が心細ければ、一緒に行こうか?」
「いいえ、1人で大丈夫」

覚悟はできた。
もう迷わない。
出会いの1つだと思って、宮家に伺おう。
もしかしたら素敵な人かもしれないし。

服はどうしよう。美容院は今からでも間に合うかしら?と騒ぎ出した母さんは無視して、私はリクルート用の紺のスーツを出した。
これで十分。わざわざ着飾る気はない。

「普段のお前のままで行けば良い。取り繕う必要は無いから」
「はい」

ブツブツと文句を言っている母さんと、ウンウンと頷く父さん。
私は高宮家に伺う決心をした。
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