虹色シンデレラ
「急にお呼びしてごめんなさいね。私が高宮雪江です」
いかにも上品そうな大奥様。

「はじめまして、岡本虹子です。お招きいただきありがとうございます」
頭を下げた。

「突然のことで驚いたでしょう?緊張せずにくつろいでくださいね」
テレビでよく見るままのお母様。

「ありがとうございます」
くつろげるはずないじゃないかと思いながら、お礼を言った。

その後、総理大臣であるお父様が登場し私の口はさらに重くなる。

できることならここから逃げ出したい。
そんな気持ちで一杯。

「本当なら主人もお目に掛かりたいんだけれど、体調がよくないのでまた改めて」
大奥様の寂しそうな顔。

やはりよくないのね。
だからこそ、こうして私が呼ばれたんだけれど。
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