虹色シンデレラ
テレビの中では記者会見が続いていて、


「本当にあなただったんですか？」
「誰かをかばっているんじゃないですか？」


何度聞かれても、

「私が被害者です」

強い言葉で、はっきりと答えるゆりあさん。

すごいなあと思う反面、申し訳なくて涙が出てしまった。



「すみません。私が一人で出歩いたりしたせいで」

「馬鹿なこと言わないの。悪いのは犯人たち。あなたは怒っていればいいのよ」

「そうよ、犯人は女性の敵なんだから」


お母様と母さんに言われ、涙をぬぐった。


もっと、もっともっと強くならなくちゃ。

ゆりあさんにかばってもらえるだけの価値のある女性になりたい。
< 542 / 579 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop