虹色シンデレラ
「もう少し時間が経てばここの生活にも慣れられることと思います」
「そうですね」
としか言いようがない。

宮家の暮らしは快適そのもの。
美味しい料理が黙っていても出てくるし、掃除も洗濯も使用人がしてくれる。
やることがなくて暇なこと以外は何の不満もない。
でもね、自由がない。
いつも誰かの視線を感じているようで、休まらない。

分かっている。すべて自分で選んだ道。誰のせいでもない。
でも・・・母さんが恋しい。
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