貧乏姫でもいいですか?(+おまけ)
――え? 
肌見離さず持ち歩いている?

やれやれと呆れながらそれでも「見てよろしいのですか?」と手紙を受け取った。

「持ち歩いているなんて、十分その気があるということじゃないですか」

「ち、違うわよ! どこかに置いておいて人に見られたら恥ずかしいでしょう? これを見れば納得してくれるわ。私のわがままって思っているんでしょうけどね。李悠さまは、からかっているのよ。私を想ってくださっているわけじゃなくて、他に理由があるんだわ」

ちらりと花菜を見れば、ふてくされたように頬を膨らませてツンと横を向いている。

文に目を落とせば、なるほどふざけた言葉が並んでいる。

『こんな時はどう言ったらいいのだろう? ああ好きだ、君が恋しいとか、そんな言葉を言えばよいのかな』云々。

――だが。

「それでも、精一杯の愛情が溢れていると思いますよ」

「え?」

ハッとして見上げれば、トキは右手に一枚の文を手にしたままで、もう一枚別の文を見つめている。

「ちょっと待って、手紙は一枚だけじゃないの?」

慌てて花菜はトキの手元を覗き込み、手紙の二枚目を受け取った。
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