君は僕のもの 【続】
第六章 面倒な"物"

教えてあげる

…樹side




あの悪夢でもないけど大変だった愛梨の誕生日期間が過ぎて、軽くもう一週間くらいが経ってる。


あんだけ泣いたり怒ったり、とにかくあの愛梨の喜怒哀楽の激しさには驚かされる。

慣れちゃえば…まぁ楽なのかもしれないけど。


結局のところは、愛梨が“単純”だった事が何よりの救いだったり。したり。

それでもってあの日から愛梨の機嫌は最高に良い。
もうこれでもかってくらいにいつもニタニタ…気持ち悪いくらい。



それで今、俺の前でそのニタニタ顔で雑誌を見ているのがその噂の最近機嫌が良いとかの、何とかさん。


「ねねっ!?…やっぱりイルミネーションとかがいい?それともレストランで食事とか?それとも…遊園地とかもあるけど!!」

「嫌だ。」


必死に一生懸命?俺に問い掛ける愛梨に対しての終止符を打つかのように、俺はそう適当に言い放つ。

そうすれば決まって愛梨からの不服の返答が返ってくる。


「どうして!?せっかくのクリスマスだよ?…樹と、お祝いしたかったのに……」

強気で始まった言葉も最後の方になればだんだん弱気。

シュンとした表情でそう言いながら雑誌の中ある『クリスマス特集』とか何とかっていう文字を遠目で見る。


…そうすれば、少しずつ、
何か俺が悪い事してるような気がしてならない。


「何がいいわけ?」

小さく溜め息を吐きだして、仕方ないと腹を括る。


コイツと一緒に居るってことは対外俺がこういうことに対しては折れなきゃならない。

嫌だけど…仕方ないとしか言いようが無い。


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