。。折れた羽根、虹の架け橋。。②
「何も知らないまま、なんてあげはだってきっと嫌だ」

レイくんには、目覚めたら"ありがとう"をちゃんと言わなきゃ。


「ーー俺バカだな。
あげはが具合悪いの分からなかった。
彼氏だったのに、バカみたいだな」

違うよ、龍。
龍が悪いんじゃないーーーー。

誰にも知られたくなかった。


具合悪いの、誰にも悟られたくなかった。

「誰も悪くないよ。

龍も、悪くなかった。
もう、そう言うのやめよう。
いがみ合うのはーーもう卒業だ。

これじゃ、あげはが目覚めない」


レイくんは、眠ってるあたしを見つめた。




みんな、あたしはここにいる。

見えないの?








「あげはちゃん、大丈夫。

奇跡は起こるよ!」



ミナミくん?


ミナミくんは、確かにあたしを見た。

眠っているあたしじゃない。

確かに"あたし"を見た。


そして、不意に思い出す。


ミナミくんの霊感をーーーー。


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