。。折れた羽根、虹の架け橋。。②
「あげはちゃん!」


ビクッ。



せいがそう口にしたあげはの名前に、気のせいかわずかに上がった肩。


「な、何?」


わずかに震えた声。



あげはーーー?



「間違ってるよ、店はこっち」




広いショッピングモール。



相変わらず、右も左も分からないそんな感じ。

「あ、そうだっけ?

ありがとう、せい、くん」


だけどなんだろう。

今日はなんだか、ぎこちない。


緊張している様な、不安そうな表情。

だけど、男はクールに笑った。


「ホント、ほっとけないわ。
あげはちゃんは」


こいつがあげはを、好きなのは分かってる。

だけど、それと関係あるのか?


好きと、今の状況はなんか違う。


何かに怯えている様に見えたんだ。

「あげは、なんかあった?」



そう口にしてハッ、とした。



何かをひどく我慢してる顔が、そこに広がっていた。

「何が?行こうっ!」


パッと花が咲いた笑顔。




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