。。折れた羽根、虹の架け橋。。②
ーーハロウィンには、魔法がある。
ハロウィンの日に涙は、似合わないよ。
だから、どうか、泣かないでーー



「ってことなんだけど、理解した?」


とりあえず、話したけど
あ、固まってる。

無理も無いか、さっきまでーーハロウィンで浮かれてたから余計。




「いつからーーその。」


やっと、絞り出した声はあげはの震えた声。


指先が、震えている。
それを掴むと、思った通り冷たかった。


「ーー二人でいたろ、せいと。

あん時、見てはいなかったけど明らかに、あげはの様子おかしかったし、それに、買い物の時のあげはの様子もいつもと違った。


気づかないわけない。
だってさあ、笑顔が嘘みたいだったーー」




あげはの笑顔は、いつだって元気になる。

なのに、無理してる笑顔を
最近感じていた。



「無理して笑って辛かったな。

あげはーー、俺はいつだってあげはの味方。
何があっても、あげはから離れない。

龍神だからじゃない。
あげはを守ると決めた1人の男だからだよ。

無理して笑うな。
泣いていいんだよーーあげは」




君に声が届くならーー
何回だって、想いを口にするよ。


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