。。折れた羽根、虹の架け橋。。②
誰も居ない校舎裏。

学校内のイベントだけに、校舎裏はいやに静かだ。

確かめたい。

本当はーー気づいていたって。

優しく下ろして、あげはを見つめた。


あげは、、本当は気づいてたよ。


あいつが俺を呼び出す前から



薄々気づいてたよ。









呼び出されたあいつに言われた。






「あのさ、あげはちゃんと別れて。
俺とあげはちゃん、キスしたんだよ」




本来なら、衝撃発言に聞こえてーー




「うん、知ってる。
だから?」






、、、。






「何となく気づいてたよ。
だからって、あはげが気づかないでって思ってるから、気づかないでいるから。
いちいち言う必要ない。

わかった?


泣かしたくないだけ。
それを知ったからと言って、気持ちは変わらないから、じゃあね」



せいと、話した後教室に戻ったらあげはがいて。

少し、泣きそうに歪ませた顔。


どうか、泣かないで。


どうか、笑顔で居て。



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