。。折れた羽根、虹の架け橋。。②
「ーー白、涙止まったよ。
涙どころじゃないかなっ」

涙どころじゃないーー確かに。
いっぺんに、いろいろなことあり過ぎなんだよ。

「ーー教室戻って、まず、やる事済まさなきゃな。まあ、龍なら大丈夫だろう。
後片付け残ってるしな。
いったん、教室戻るかっ」



ぎゅ、とあげはを抱きしめたらーー動かなくなる身体。




つかこのまま、寝たい。

あげはに、寄りかかる様にーーウトウトしかけた。





「おい、サボるな。

片付けあるんだよ!
寝るな、起きろ白!!」




あー、ほらウザイやつ。

会いたく無かったヤツらとも言う。

「今邪魔しなくてもいくないか?」


今確実に、いい雰囲気だったはず。


「今だから邪魔した。
早く行くぞ!」


凄く機嫌の悪いシュウの傍にはーー

ニコニコ顔の、レイとあげちゃん。

なるほどーー。

シュウの機嫌は、こう言う訳か。


幸せな人が、いる分ーー


幸せじゃない奴が居たりするーー。


仕方ないこと。
全て報われる恋なんか、ない事。


「ーーーーみんな、龍が亡霊に会いに行った」



ーーーー。


「え?龍がーー」





誰かの戸惑った声が聞こえて。




「ーー亡霊は、まずいって。
アイツら、マジ普通じゃないから!」


確かにーーー普通じゃない姿を見た。




まさに幽霊みたいな気味の悪さ。


だけど、裏を返したらーーただの人間だ。

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