アイスクリームと雪景色
美帆は隣に立つコネ入社の後輩を横目で見やった。神妙な顔つきでスピーチに耳を傾けている。

(そういえば、外山会長は苗字が違うけれど、里村くんの大叔父なのよね)

家系図を頭の中で描き、血縁関係を辿ってみた。

(創業者には三人の娘がいて、外山会長はその次女と結婚してる。社員として実績をあげ、最後は会長にまでのぼりつめた)

創業者の長女は里村宏道の祖母にあたる。つまり、創業者から見れば彼は直系の曾孫だ。考えてみれば、コネ社員どころか後継ぎと呼んでもいい立場である。

(だけど、直系とか血筋は関係ない。げんに今の社長は、親族外の人間だわ)

ということは、やはり里村はただのコネ社員だ。

美帆はなんとなくほっとする。

視線に気付いてか、こちらを向いた彼に、ちょっとだけ笑ってしまった。
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