アイスクリームと雪景色
雪の姫
風呂から出ると、脱衣所にルナはいなかった。

美帆はホッとしながらも急いで浴衣に着替えた。熱い露天風呂に浸かっていたので、身体が火照っている。下着姿で涼みたいが、そうもいかない。

洗面台に備え付けの化粧水とクリームで、素早く肌を整えた。髪も大雑把に乾かすと、結い上げるのみ。

「あーもう、時間がない。これでいいわ」

着替えを放り込んだ手提げ袋を掴むと、あたふたと廊下に出た。
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