彼女を10日でオトします
何故だろう? 安堵感が胸の奥に染み渡る。
こんなテスト、本当はたいしたことじゃない。ただのホケン。
事実を浮き彫りにするだけで、事実は変わらない。そんなことはわかってる。
それに、キョンが“黒”だって構わないはず。
今まで“黒”の結果が出たって「ふうん、そうなんだ」で済ませてきたじゃない。
問題は“黒”相手に、俺がどういう態度をとっていけばいいかって事だけでしょ。
それなのに、心底ホッとしている自分に驚いている。
この安堵感に、理由をひとつ付けるとするならば……。
キョンに対して俺の中で防御壁を作らなくてもいいってわかったことくらいかなあ。
沸き上がる戸惑いに無理矢理整理をつけて、隣に座るキョンを見れば、キョンは眉間にシワを寄せて考え込んでいた。
その姿に、俺は自然と笑みが零れた。
「お姉ちゃん、ここ解る?」
キョンは教科書を燈子さんに見せて、シャーペンで問題をつつく。
「やだあ。数学じゃないのよ。数学は、お姉ちゃん無理よ。貴史に聞いてちょうだい」
燈子さんは、教科書を目にした途端、手の平でそれを押し返した。
こんなテスト、本当はたいしたことじゃない。ただのホケン。
事実を浮き彫りにするだけで、事実は変わらない。そんなことはわかってる。
それに、キョンが“黒”だって構わないはず。
今まで“黒”の結果が出たって「ふうん、そうなんだ」で済ませてきたじゃない。
問題は“黒”相手に、俺がどういう態度をとっていけばいいかって事だけでしょ。
それなのに、心底ホッとしている自分に驚いている。
この安堵感に、理由をひとつ付けるとするならば……。
キョンに対して俺の中で防御壁を作らなくてもいいってわかったことくらいかなあ。
沸き上がる戸惑いに無理矢理整理をつけて、隣に座るキョンを見れば、キョンは眉間にシワを寄せて考え込んでいた。
その姿に、俺は自然と笑みが零れた。
「お姉ちゃん、ここ解る?」
キョンは教科書を燈子さんに見せて、シャーペンで問題をつつく。
「やだあ。数学じゃないのよ。数学は、お姉ちゃん無理よ。貴史に聞いてちょうだい」
燈子さんは、教科書を目にした途端、手の平でそれを押し返した。